子供がRobloxに夢中になっていると、
「ゲームばかりしていて大丈夫かな?」
と心配になることもありますよね。
一方で、
「こんなにゲームが好きなら、ゲームを作ることを勉強にできないかな?」
と考える保護者の方もいるでしょう。
実はRobloxには、ゲームを遊ぶだけでなく、**自分でゲームを制作するための「Roblox Studio」**という開発環境があります。
Roblox公式でも、Roblox Studioを使ったゲーム制作を通じて、Luauによるプログラミングやゲームデザイン、コンピューターサイエンスなどを学ぶための教育コンテンツが提供されています。
そのため、Robloxは子供がゲーム制作をきっかけにプログラミングに興味を持つ入口として活用することができます。
ただし、Robloxで遊んでいるだけでプログラミングが身につくわけではありません。
この記事では、
- Robloxはプログラミング学習になるのか
- Roblox Studioでは何ができるのか
- ゲーム制作を通して何を学べるのか
- 何歳くらいから始められるのか
- 独学とプログラミング教室のどちらがよいのか
について、保護者向けにわかりやすく解説します。
Robloxは子供のプログラミング学習になる?
結論から言えば、Robloxを使ってプログラミングを学ぶことは可能です。
ただし、ここは少し注意が必要です。
Robloxでゲームを遊ぶことと、Robloxでゲームを作ることは別物だからです。
ゲームを遊ぶだけなら、基本的にプログラミングの知識は必要ありません。
一方、自分でゲームを制作する場合には、
- ゲームのルールを考える
- 3D空間を作る
- オブジェクトを配置する
- キャラクターやアイテムを動かす
- 条件によってゲームの動作を変える
- スクリプトを書く
- エラーを修正する
といった作業が必要になります。
Roblox Studioでは、Roblox独自のスクリプト言語であるLuauを使ってゲームをプログラミングできます。
つまり、
「ゲームを遊ぶ」から「ゲームを作る」へ
移ることで、プログラミング学習につながる可能性があります。
Roblox Studioとは?
Roblox Studioは、Robloxのゲームを制作するための開発環境です。
Roblox公式では、Roblox Studioを使ってゲームを設計・制作・コーディングすることができます。
例えば、
- 障害物コースを作る
- 建物や街を作る
- アイテムを配置する
- キャラクターを動かす
- ゲームのルールを設定する
- スクリプトを書いてゲームを動かす
といったことができます。
Roblox公式の教育用レッスンでも、3Dパーツを使った障害物コースの制作や、変数・ループを使ったスクリプト作成などが扱われています。
Roblox Studioの詳しい使い方はこちら
実際にRoblox Studioをインストールしてゲームを作ってみたい方は、こちらの記事をご覧ください。
この記事ではRoblox Studioのインストール方法から、初めてのゲーム制作まで詳しく解説しています。
Robloxのゲーム制作で子供が学べること
Robloxを使ったゲーム制作には、単純なプログラミングだけではなく、さまざまな学習要素があります。
プログラミングの基礎
まず分かりやすいのがプログラミングです。
Roblox StudioではLuauというプログラミング言語を使います。
例えば、
「プレイヤーがこの場所に来たらイベントを発生させる」
「アイテムを取得したらポイントを増やす」
「一定時間が経過したらゲームを終了する」
といったゲームの仕組みをコードで作ることができます。
Roblox公式の初心者向け教材でも、
- 変数
- データ型
- 関数
- イベント
- 条件分岐
- ループ
- 配列
など、プログラミングの基本的な概念が扱われています。
そのため、単に「Roblox専用の操作」を覚えるだけではなく、一般的なプログラミングにも登場する基本概念に触れることができます。
ゲーム制作を通して「論理的に考える」練習ができる
ゲームを作っていると、思ったように動かないことが頻繁にあります。
例えば、
「ボタンを押したらドアを開けたい」
と思ってコードを書いたのに、ドアが開かない。
そこで、
- コードは正しい?
- ボタンは正しく設定されている?
- ドアを指定できている?
- 条件は間違っていない?
- イベントは正しく発生している?
と、一つずつ原因を探します。
こうした問題を分解して原因を探す作業は、ゲーム制作の重要な部分です。
Roblox公式の教育教材でも、ゲーム制作だけでなく、テストやトラブルシューティングを学習プロセスに組み込んでいます。
「自分で考えて作る」経験ができる
学校の勉強では、
「この問題を解きなさい」
という形式が多いですよね。
一方、ゲーム制作では、
「何を作る?」
から自分で決めることができます。
例えば、
「無人島を舞台にしたゲームを作ろう」
と決めたら、
- 島を作る
- 木を配置する
- 鉱石を配置する
- アイテムを作る
- プレイヤーの能力を設定する
- 敵を配置する
- ゲームのルールを考える
など、次々に考えることが出てきます。
Robloxの教育用レッスンでも、学生自身がゲームをデザインし、制作し、プレイテストし、他の人からフィードバックを受けて改善するというプロジェクト型の学習が取り入れられています。
ゲームデザインについて考えるようになる
ゲーム制作では、プログラミング以外にも、
「どうすれば面白いゲームになるのか?」
を考える必要があります。
例えば、
- 敵を強くしすぎると難しすぎないか?
- アイテムを簡単に入手できすぎないか?
- ステージが長すぎないか?
- プレイヤーは次に何をすればいいか分かるか?
- 何度も遊びたくなる仕組みになっているか?
などです。
これは単なるプログラミングとは少し違います。
「ユーザーがどう感じるのか」を考えて設計することもゲーム制作の重要な要素です。
3D制作やデザインにも触れられる
Roblox Studioでは、ゲームの世界そのものを作ることもできます。
例えば、
- 建物
- 道路
- 山
- 島
- アイテム
- ステージ
などを配置して、ゲームの世界をデザインできます。
そのため、
「プログラミングは苦手だけど、ものを作るのは好き」
という子供でも、まずは3D制作やゲームデザインから入ることができます。
Roblox公式の教育コンテンツでも、ゲーム制作だけでなく、3Dデザインや建築、アニメーションなどを扱うレッスンが用意されています。
「ゲームが好き」はゲーム制作のきっかけになる
ここは、子供にRobloxを遊ばせている親にとって特に面白いところです。
例えば子供が、
「このゲーム面白い!」
と言っていたとします。
そこで、
「どうして面白いんだろう?」
と考えてみる。
さらに、
「自分だったらどんなゲームを作る?」
と考えてみる。
ここまで来ると、ゲームを消費するだけではなく、ゲームを分析・設計する側になります。
そして、
「自分のアイデアをゲームにしたい!」
となれば、Roblox Studioを使ったゲーム制作に自然につながります。
何歳くらいからRobloxでゲーム制作を始められる?
「うちの子にはまだ早いのでは?」
と気になる保護者もいるでしょう。
Roblox公式の教育資料では、10歳以上を一つの目安として推奨しています。ただし、10歳未満でも環境制作やデザインなどから始められる子供はいると説明されています。
つまり、
「○歳にならないとRoblox Studioは使えない」
という単純なものではありません。
子供の、
- PC操作の経験
- 読む・書く能力
- タイピング能力
- プログラミング経験
- 本人の興味
などによって、適したスタート地点は変わります。
例えば、小さい子供なら、
3D空間を作る → オブジェクトを配置する
ところから始める。
慣れてきたら、
簡単なスクリプトを書く
というように段階的に進める方法があります。
RobloxはScratchとどう違う?
子供向けプログラミング学習を考えると、Scratchも候補になります。
大きな違いの一つは、プログラミングの方法と制作するものです。
Scratchではブロックを組み合わせてプログラムを作ります。
一方、Roblox StudioではLuauというテキストベースのプログラミング言語を使います。Roblox公式も、Scratchのようなドラッグ&ドロップ式のコーディングではなく、Luauを使う環境だと説明しています。
そのため、
Scratch
- ブロックを組み合わせる
- プログラミング初心者でも始めやすい
- 2D作品を作りやすい
Roblox
- テキストコードを書く
- 3Dゲームを制作できる
- より本格的なゲーム制作に進みやすい
という違いがあります。
ただし、「どちらが優れている」という話ではありません。
子供が、
「まず簡単にプログラミングを体験したい」
のか、
「Robloxのゲームを自分で作りたい」
のかによって選択は変わります。
※Scratchとの詳しい比較は、別記事で詳しく解説する予定です。
Robloxで遊ぶだけでもプログラミングが身につく?
ここは誤解しないようにしましょう。
基本的には、Robloxでゲームを遊んでいるだけでプログラミングが身につくわけではありません。
ゲームをプレイすることと、ゲームを制作することでは必要な活動が違います。
例えば、
Robloxで毎日2時間ゲームを遊んでいる
からといって、
プログラミング能力が自然に身につく
とは限りません。
一方、
「このゲームの仕組みを自分でも作ってみたい」
↓
Roblox Studioを使う
↓
コードを書く
↓
エラーが出る
↓
原因を調べる
↓
修正する
という活動を繰り返せば、プログラミングを学ぶ機会になります。
つまり重要なのは、
「Robloxをやっているか」ではなく、「Robloxで何をしているか」
です。
Robloxでのゲーム制作は独学できる?
できます。
Roblox公式には、初心者向けのStudioチュートリアルや、Luauのコーディング教材、教育向けのレッスンプランなどが公開されています。
例えば、
- Studioの基本操作を覚える
- 簡単なゲームを作る
- スクリプトを追加する
- コードを改造する
- 自分のアイデアを追加する
という順番で学習できます。
特に子供が、
「自分でゲームを作ってみたい!」
という強い興味を持っているなら、まず無料の教材で試してみるのもいいでしょう。
独学とプログラミング教室、どちらがいい?
これは子供によって変わります。
独学が向いている子
- 自分で調べるのが好き
- PCを触るのが好き
- 分からなくても試行錯誤できる
- 作りたいゲームが明確
- マイペースで学びたい
こういう子なら、独学でもかなり楽しめる可能性があります。
プログラミング教室が向いている子
一方、
- 一人だと途中で飽きてしまう
- 分からないところを質問したい
- カリキュラムに沿って学びたい
- 先生から教えてもらいたい
- 同年代の子供と一緒に学びたい
という子なら、プログラミング教室が向いている可能性があります。
特に重要なのは、「Roblox対応」と書いてあればどこでも同じではないということです。
教室によって、
- Roblox Studioを使う
- ゲーム制作を中心にする
- Luauまで学ぶ
- プログラミングの基礎を重視する
- デザインや3D制作を重視する
など、カリキュラムが異なります。
そのため、無料体験などを利用して、子供本人が楽しめるかを確認してから決めるのがおすすめです。
Robloxをプログラミング教育に活用するメリット
ここまでの内容をまとめると、Robloxを使ったゲーム制作には次のようなメリットがあります。
① 子供が興味を持ちやすい
普段遊んでいるゲームが教材になるため、学習への入口を作りやすい。
② 「作ったもの」が目に見える
コードを書いた結果がゲーム内で動くため、プログラミングの成果を実感しやすい。
③ プログラミング以外も学べる
ゲームデザイン、3D制作、問題解決、試行錯誤などにも取り組めます。
④ 自分のアイデアを形にできる
「こんなゲームを作りたい」という発想を、自分で作品にできます。
⑤ 他の人に遊んでもらえる
完成したゲームを共有できるため、制作したものを他人に見てもらう経験にもつながります。
ただし「Roblox=プログラミング教材」と考えすぎないことも大切
Robloxには教育的な側面がありますが、
Robloxをやらせれば子供の能力が伸びる
という単純な話ではありません。
最も大切なのは、子供自身が何をしたいのかです。
ゲームを遊ぶことが好きな子でも、
「作るのは興味ない」
という場合があります。
逆に、
「このゲーム、自分ならもっと面白くできる!」
という子なら、ゲーム制作との相性が良いかもしれません。
そのため、親が最初から、
「Robloxをやるならプログラミングを勉強しなさい」
と考える必要はありません。
まずは、
「ゲームを作る側にもなれるんだよ」
と教えてあげるだけでも十分です。
Robloxをきっかけにプログラミングを始めてみよう
Robloxは、単にゲームを遊ぶためだけのサービスではありません。
Roblox Studioを使えば、自分でゲームを制作できます。
そしてゲーム制作の過程では、
- Luauによるプログラミング
- ゲームデザイン
- 3D制作
- 問題解決
- 試行錯誤
など、さまざまなことを学ぶ機会があります。
Roblox公式にも、初心者向けのコーディング教材や、ゲーム制作を通じてコンピューターサイエンスやデザインを学ぶ教育用レッスンが用意されています。
だからこそ、子供がRobloxに夢中になっているなら、
「ゲームをやめさせる」
だけではなく、
「ゲームを作る側に興味を持たせてみる」
という選択肢もあります。
そして、
「もっとゲームを作ってみたい!」
という気持ちが出てきたら、それがプログラミングを学ぶきっかけになるかもしれません。

