はじめに
Linuxはウイルスに強いと言われていますが、完全に無縁というわけではありません。
とくに、Windowsユーザーとファイルをやりとりする機会がある場合や、メールサーバー・WebサーバーとしてLinuxを使っている場合は、ウイルスチェックが重要です。
この記事では、Linux Mint MATE に ClamAV をインストールしてウイルススキャンを行う手順を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
ClamAVとは?
ClamAV(クラムエーブイ)は、無料で使えるオープンソースのウイルス対策ソフトです。主にLinux向けですが、WindowsやmacOSでも使えます。
特徴:
- 無料&オープンソース
- 軽量でサーバーにも向いている
インストール手順
ClamAVのインストールは端末からします。
1.端末を開いて以下のコマンドを入力する。
sudo apt update

2.ユーザーのログインパスワード を入力する。

3.以下のコマンドを入力する。
sudo apt install clamav clamav-daemon

4.「続行しますか?」で 「 Y ] を入力

5.エラーが出ずに、端末がコマンド待ち状態に戻ればインストール完了

6.正常にインストールされているか以下のコマンドを入力して確認する。
clamscan – -version

7.下のようにバージョンが確認できれば正常にインストールされています。

ウイルス定義ファイルを最新の状態に更新
インストールが完了したら、ウイルス定義ファイルを最新の状態に更新します。
更新は以下のコマンドを入力します。
sudo freshclam
[clamav-freshclam.service] がすでに動いている可能性があるので、1度停止してから更新することにします。
1.端末に以下のコマンドを入力して、サービスを停止。
sudo systemctl stop clamav-freshclam

2.ユーザーのログインパスワード を入力する。

3.以下のコマンドを入力して、ファイルを更新。
sudo freshclam

4.以下のコマンドを入力して、サービス起動。
sudo systemctl start clamav-freshclam

5.エラーが出ずに、端末がコマンド待ち状態に戻ればOK。

ウイルススキャンをしてみよう
例えば、自分のホームディレクトリ全体をスキャンするには、以下のコマンドを使います:
clamscan -r -i /home/あなたのユーザー名
-r オプションを付けることによって配下のディレクトリにあるファイルも全てスキャンされます。
-r オプションを付けないと、指定したディレクトリ直下のファイルしかスキャンされないので気を付けてください。
-i オプションを付けると感染したファイルが見つかった場合のみファイル名がターミナルに表示されます。
ファイルがたくさんあるディレクトリをスキャンする場合、スキャンしたファイルが全て表示されると画面が散らかるのでこのオプションを付けて検索すると画面がスッキリします。
1.ターミナルを起動して、上のコマンドを入力する。スキャンがスタートする。

2.スキャンが終わり、感染ファイルが見つからなった場合、下の画面が出る。

感染ファイルが見つかると下のような画面が出る。
感染されているファイル名、ウィルスの種類、最後に「FOUND」の文字が表示される。

まとめ
コマンド操作が必要なソフトなので最初は戸惑うかもしれませんが、ウィルスの検索だけなら慣れれば簡単にできるようになると思います。
Linux Mintでもウイルス対策をしておくことで、より安全にPCを使うことができます。ClamAVはシンプルで使いやすいので、ぜひ試してみてください!


